• あり得ない取り組みをしなければ、あり得ない結果は得られない。信州安曇野で果樹栽培をしています。

今年も干し柿をつくろう

 梨の収穫を終えて、ほっと一息つこうと思っていた。しかし、梨の木やスモモの木の葉が紅葉すると同時に、園内の隅にある柿の赤い実が気になった。

 そうだ!干し柿を作らねば。去年の同時期にはもう干していたはずだ。このところ高温の日が続いて季節感が肌では感じられない。記録を見て驚くことばかりで、タマネギや柿については10月の後半には冬に備えているのが例年の状況だった。

 残っているものを俯瞰してみると、柿が一番気になったので柿の収穫を急いだ。梨については昨年来、黒星病が地域で多発したためJAからは定期防除だけでなく特別防除の通知が出ている。農薬散布の前にと思い、平核なし柿の収穫を急いだ。

 昨年、平核なし柿を「脱渋」して職場で配布した。渋柿を脱渋すれば甘くなる事を知らない人もいて、「甘柿よりも甘い!」と驚く人もいたため、今年も脱渋して職場で配布するつもりだ。

 脱渋するのは簡単。脱渋の方法は何通りかある(昨年紹介)。最も手軽なのは、収穫した渋柿のヘタの部分をアルコール処理すればいい。果樹酒用に販売されている焼酎でもいいし、最近では「柿の渋抜き用」として販売されている焼酎もある。ヘタの部分を「チョン」と焼酎に浸してビニール袋などで密閉して(室温にもよるが)10日から約2週間で脱渋は完了する。

 また、渋柿を「干柿」にして、100円ショップで小さなアイスクリームカップに近いものを購入して、干柿を入れて、年賀の「のし紙」をつけて配布したところ、「有料でもいいので食べたい!」などと、(リップサービスもあろうかと思うが)絶賛の声を頂いたため、今年も干し柿を作る事にした。

 アルコール処理して脱渋する干柿が200個程度、干柿についてはまずは50個を皮むきして、専用の干柿用の吊るしにセットした。残りは後日徐々に皮むきして約100個を干すことにした。

 職場でもかなりたくさんの梨を買ってくれた人がいるので、脱渋した柿と干柿は「返礼品」として美味しいものを作って配布したいと考えている。