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摘果後のすももに紙傘掛け作業

 当園で栽培しているすももは、月光、ケルシー、太陽、貴陽に加えて、今年は受粉用としてサンタローザを植えた。摘果は終えているが、早生の月光以外のすももには傘掛けをすることにしている。

 実は、以前は月光やケルシーに袋掛けをしていたこともあるし、紙傘をかけた事もある。早生の月光については袋掛けも紙傘掛けもやらない事にした。テストの結果、月光については特別な効果も期待できず必要のない作業と判断した。ただ、このところ雨天が続いたためか月光の軸付近の裂果が目立っている。これが腐敗につながっている様子もうかがえる。こうした状況を袋掛けで抑止できるのかは不明で、テストして有意差を検定できるほどの栽培量はないし、余裕もないため省力化を優先した。

 晩成のケルシーや太陽、貴陽については紙傘をかけることにした。特に貴陽については紙傘掛けの必要性をほとんどの解説書が示している。軸付近に輪紋が発生し裂果につながるとされている。

 当園では苗を植えて3年を経過した貴陽だが、昨年いくつか着果したが収穫には至らなかった。今年は着果は決して多くはないものの、数十個は収穫に至ると見込んでいる。太陽についてもほとんど同じ経過をたどっているが、こちらは植えた場所が(貴陽に比べて)日当たりの悪い不利な場所にあるため、もともと樹勢が良いとされる貴陽に比べて頼りない感じだ。

 ケルシーは昨年から収穫できるようになったが、3本あった木のうちの1本が今年6月頃から急激に状態が悪くなり、枯れてしまった。昨年(2021年)、月光の木が1本枯れてしまったのだが、全く同じ経過をたどってしまった。

 話がだいぶそれてしまったが、晩成種には紙傘を掛ける事にして、6月26日と本日(7月3日)にほとんどの作業を完了した。昨年はすももに適したサイズの紙傘を購入したのだが、今年はブドウ用の4倍サイズの紙傘を購入した。と、言うと目的意識を持っての事のようになってしまうが、ネットで購入する際に購入履歴から同じ物を検索して購入したつもりが、誤ってサイズの異なるブドウ用の紙傘を購入してしまったのだ。でも、これは結果的に良かった(事にしたい)。

 昨年すもも用として購入したものが、1000枚で税込み8,000円近くしたものが、800枚で約5,000円ならばと、サイズ違いに気づかずに間違えて購入した。すぐに気づいたので取り消しも可能だったのだが、4倍サイズなのだから切って使えばいいと思いなおした。

 紙傘は写真のようなものだが、これをすももの軸の部分にぐるりとまいてホッチキスで止めると傘になる。これをケルシー、太陽、貴陽に掛けた。昨年は掛けた枚数を記録しておいて、その後落果した数を知るために、落ちた傘を回収して枚数を記録、収穫に至ったおよその個数を算出したが、落果数を数えているとあまりいい気分ではない。精神衛生上よろしくないので今年はやめた。