• あり得ない取り組みをしなければ、あり得ない結果は得られない。信州安曇野で果樹栽培をしています。

ヤマガラの子育てにオス登場

 今年の巣箱No.1(巣穴直径32mm)に営巣を開始したのはヤマガラだが、既報のとおり卵からヒナが孵化した(4月29日)。結果として6個の卵のうち2個は不受精卵だったらしく、4個が孵化してから1週間が経過したが2個は孵化することなくそのままになっている。

 それはさておき、巣箱の中に巣材を運び、メスが卵を産んで抱卵している間も、オスの存在が確認できず、私は今回巣箱で営巣したヤマガラはシングルマザーなのかと懸念していた。

 ところが、卵からヒナが孵化するやいなや、巣箱の中でまだか弱いヒナを温めているメスに、巣箱の外から鳴き声がすると、メスは背伸びして巣穴から顔を出すと、餌を渡されて戻ってくるではないか。最初はそのような瞬間に、「外にオスがいたのか!」と安堵した私だが、いよいよ決定的な瞬間が訪れた。オスが巣箱の仲間で餌を運んでメスに渡したのだ。

 2年前にヤマガラが巣箱に営巣した際は、巣箱の内覧(見極めのため内部に入る)から、巣材の搬入、メスの抱卵時の食事運びまで、最初からオスが関わる姿が観察できたのに、今回はメスが抱卵しているにもかかわらず、(巣箱内まで)オスがエサを運び入れる事がなかったので、このメスはシングルマザーなのかなと思った。その予測が外れた事は喜ばしい。

 現在はまだ、孵化から1週間。ヒナの目はまだ開いていないが、明日もしくは明後日にはきらりと光る眼が確認できるかもしれない。過去のデータから推測するに、孵化後17日目の昼に(その時は)7羽のヒナが巣立って行ったことから、今回は17日めは5月15日なので、その日か翌16日には4羽のヒナは巣立って行くのだろうか。

 親鳥もヒナも事故なく無事に「巣立ちの日」を迎えてほしい。