昨年、鳥の巣箱を作ってコムクドリの営巣を観察していた。そもそもはもう少し小さな鳥、例えばシジュウカラやヤマガラなどを迎えるつもりだった。ところが、なかなか気に入ってもらえなかったようだ。たまらず巣穴の直径を「妥協して」32㎜から38㎜程度まで広げたところでコムクドリに選んでもらえたのだ。
来シーズンこそはと思って、巣箱をリフォームして直径38㎜の巣穴の前面に板を貼って、巣穴の直径を30㎜まで狭めてみた。また、昨年はコムクドリの様子を外から眺めるだけだったので、内部にWebカメラを設置して子育ての様子を観察しようと計画している。カメラは自宅のWiFiに接続して、外出先からもスマホで確認できるようにした。
巣箱を設置するタイミングは春でも良かったのだが、鳥たちには冬の間に存在認知してもらう目的で、農閑期となった11月にリフォームして設置したものだ。
リフォーム内容は、巣穴の直径縮小とWebカメラの設置。また、激しい雨で万が一内部に水がたまるような事があってはいけないので、巣箱の底板の角をわずかに切って排水口を付け、箱の底には園芸用のピートモスと乾燥ミズゴケを敷いた。
今日、畑ですももの木の剪定作業をしていたところ、私の息子が「巣箱の中に鳥が入って行ったような気がするし、中から箱をつつく音がしている」と教えてくれた。すぐにスマホを取り出してカメラを起動したところ、一瞬ではあったが動く影が確認できたのでシャッターを押した。その後は何もカメラの映像では確認できなかった。その瞬間の写真は、鳥の素早い動きをとらえきれず、薄く頭部だけを映しているが、ヤマガラと思われる。中の様子を見に来たようだ。だからといって営巣するとは限らないが、巣箱を設置してからというもの、鳥たちにはかなり警戒されていた様子。近くの枝にすら近寄ってこない日々が続いていることに不安を感じていた私。これで少しほっとしたし、期待も膨らんだ。