• あり得ない取り組みをしなければ、あり得ない結果は得られない。信州安曇野で果樹栽培をしています。

梨の収穫は新高で終了

 今シーズンの梨の収穫は、新高で終了となる。

 昨日は新高を求めて県外からお客様がみえた。事前にメールで「新高はありますか?」との問い合わせに驚いた。何度か旅行の途中で当園によって梨を買って下さったお客様で、今年の9月は来園することができないので「南水」を送ってほしいとの注文があった。その際に、当園の収穫カレンダーを同封していたため、「10月後半には新高があると思って」とお客様。事前に連絡頂いていたので、あえて収穫せずにご自身で気に入ったものを採って頂く事にした。

 新高の玉は大きくて、その重さで枝が下がっている。お客様の手の届く高さになっていたので、気に入ったものに手を伸ばしてとる事ができる。簡単に採る方法をレクチャーして実際に採っていただいた。東北地方をドライブして帰途についているという。すでに車の中にはリンゴもたくさんあるというのに、12Kgの新高を買っていただいた。嬉しい事だ。

 「新高は大玉になるので」と息子がこだわった。ひと玉1Kg以上を目指したが、試験採取では890gが最大だった。気づいてみると写真を撮影することを忘れていたが、小さなものでも480gほどで、梨畑の中でも存在感があった。市場へ出荷の際も、他の梨でいう5Lを越えているため規制のパックではおさまらない事はもちろん、ノバキャップ(果樹を包む発泡スチロール製のネット)にも収まらずノバキャップに納めての(市場への)出荷は断念した。

 他の品種の収穫を終えている中、散歩中に新高の存在に気づいて「まだ梨があるのですか?」と、梨を買いにくるお客様がいた。これは思わぬ形。新高がまるで看板の役割を果たしたという事になる。梨販売中という看板や、登り旗などよりも広告塔としては新高の存在は絶大な効果があったようだ。