• 問屋ファームでは、信州安曇野で育った果物(梨やスモモ)の販売をしています。

新しい助っ人集団「ミツバチ」登場!

 今日から畑に強力な助っ人が加わった。頼もしい大集団の支援を受ける。

 M氏は以前私が勤務していた会社の先輩で、年賀状やメールで養蜂を行っている事はうかがっていた。近くに住んでいながらなかなかお目にかかる事ができずにいた。今年の2月にメールでやりとりがあり、果樹の人工交配は手間もかかり思うようにはいかないと話すと、交配のために花の開花時期に合わせてミツバチを「派遣」してくれると言って下さった。そこで当園の主力である梨の開花時期にお願いしていた。いよいよ今日、その日を迎えた。

 梨畑は中央を道で2つに分断されているため、それぞれに1箱を設置してくれるという。蜂の活動範囲はなんと半径2kmから4kmに達する事もあるそうで、1箱で近隣の果樹園をカバーする事になるばかりか、M氏が普段設置している場所まで届きそうだ。

 養蜂を知らない私にとっては驚きばかりだ。そもそもミツバチの巣が入っている箱を移動した時に、その場所に戻るというだけでも不思議だ。

 私は子供の頃に鳩を飼育した事がある。帰巣本能を利用して飼育され、時にはその能力を利用された伝書鳩でさえ、鳩舎が移動することは基本的には想定されていない。私が長い間飼育した鳩を友人にあげたところ、友人宅に戻るようになったとは言え、3年以上たっても5Km以上も離れた私の家に時々戻ってきては、また友人の鳩舎に帰っていく事があった。

 まだ通信機器が発達していない頃、ドイツ軍が通信手段として伝書鳩を訓練し、移動鳩舎を戦地に送り込んだとの記述を書籍で読んだ事がある。敵に鳩が捕らえられて情報が洩れた事なども記載されていた。インターネットが普及した現代、手段は違っても似たような事がおきている。

 話がそれたが、M氏のミツバチも一部は元の場所に戻って迷走し、死に絶える可能性があると聞いた。当園にとっては貴重な労働力だ。大切にしたい。