• 問屋ファームでは、信州安曇野で育った果物(梨やスモモ)の販売をしています。

スモモの人工交配を実施

 早い春の兆候は桜に限らない。スモモの状態を見てもそれは明らかで、例年だと品種によって開花時期が少しずつずれていたが、この数日で一斉に開花し始めた。

 当園のスモモは梨畑の中に散在しているため、場所によって陽当たりや温度環境も異なる。品種の特性だけとは限らない。中でも貴陽の開花が早く、次いでケルシー、月光となる。太陽はまだまだで、昨年植えたサンタローザは花芽は見当たらず葉芽のみ。ちなみにサンタローザは他の品種への花粉供給を目的として遅れて導入した。

 今後の天候を考えると雨天も予測される。それ以降まで待つとどうなるのかわからない。それに今日の最高気温の予測からするとギリギリ、20℃を超えるかどうかだが、すぐに人口交配をしないと適時を逃すと考えた。

 通常ならば花粉の準備を前日から行うべきところだが、急きょ準備をして昼過ぎから開始することにした。花粉は冷凍保存しているため、「順化」という段階が必要になります。加湿しながら室温にもどして8時間、20から25℃ほどの環境に4時間置いて慣らすとされているのです。

 スモモは自家受粉する(自家結実性)品種と、自家受粉しない(自家不和合性)品種があり、当園が導入している先述した品種の中ではサンタローザ以外はすべて自家不和合性品種といえるので、人口交配が欠かせません。剪定と同じく、楽しみな作業でもあります。